TOEICの教員全員受検の衝撃

2015年1月22日のYahoo Newsで、和歌山の公立中学校・公立高等学校の英語教師の今後の取り組みが発表されました。和歌山県の教育委員会は、英語の教員の指導力を高めるために、英語教員すべてに「TOEIC」を受験するよう求めることを決定したとのことです。公立の中学校と高校で英語を教える先生は現在300人とのことですが、TOEICテストをこの春からの4年の間に1回受験するよう求めるという発表がなされました。和歌山県教育委員会の発表では、和歌山県では英検準1級レベルの英語力を持つ教員の割合が、全国平均を大きく下回りっていることが課題となっているとのことです。英語の重要性が叫ばれる近年の教育環境のもとで、国際英語検定テストの受験が相当に重視されるようになりました。英検、TOEICテスト、TOEFL IBTなどの試験対策として重要なことは、普段より「生きた英語」にふれるということです。生きた英語環境にふれる王道は海外留学ということになりますが、それができない場合はラジオ英会話でも、テレビ英会話でも、スピードラーニングでも、DVD学習でもいいので、英語に触れる機会を持つことが必要といえます。中学や高校の英語の先生方は、その仕事柄、英文法や英語の語彙能力は、一般のビジネスマンに比較すると秀でていると思います。しかし、学校という職場環境は、英語を教える以外に、担任としての重責や、教員会議、教育研修など、TOEICテスト受検の準備ができない厳しい職場環境があると思います。とはいえ、最近では中学生でも生徒の中には TOEIC800点、英検準1級を持っている者がいる訳なので、先生といえども英語検定を避けて通れない時代になったということです。

TOEFL を大学入試に本格活用

英語の実力テストであるTOEFLや英検の将来の大学入試活用が新聞で報道されました。教育も国際化を呈し、ボーダーレスな競争時代に突入した今日、世界基準のテストの導入を図ることは重要なことだといえます。日本経済新聞社2014年12月24日号/電子版より抜粋

大学入試の新共通テスト、英語にTOEFL活用も
 中央教育審議会(中教審)は24日、大学入試改革の答申案を示した。大学入試センター試験に代わる「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」は複数回実施。英語は「読む・聞く・書く・話す」という4技能を評価する方針を明らかにし、TOEFLなど外部の資格検定試験の活用も検討する。文部科学省は年内にもまとまる答申を受け、2021年度入試からの新共通テスト導入に向けて制度設計を進める。
 文科省は近く、TOEFLや実用英語技能検定(英検)など各試験の主催団体や高校・大学関係者などによる協議会を設置し、各試験の出題傾向や評価基準などを検証する。検証結果を踏まえ、国が独自に学力評価テストの英語の問題を作成するか、外部試験に委ねるかを判断する。英語以外の教科では、思考力や判断力をはかるため、複数の教科・科目にまたがって出題する「合教科・科目型」や教科の枠組みにとらわれない「総合型」の問題を採用する方針を改めて示した。文科省は今後まとまる中教審の答申を踏まえ、試験制度の専門家会議で出題形式をさらに検討し、16年度中に問題例を公表、17年度にプレテストを実施する。
中央教育審議会の答申案ポイント
○センター試験を廃止し「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を2021年度入試から導入
○英語は4技能をバランスよく評価し、外部試験の活用も検討
○各大学の個別試験は小論文や面接、集団討論などで多面的に評価する
○高校生の基礎学力をみる「高校基礎学力テスト(仮称)」を新設する

小学生から大学生まで対応★TOEFLテスト

日本を含むアジア各国の英語学習の開始状況は、シンガポール、フィリピン、インドネシア、タイで小学校1年から、韓国、中国、台湾では小学3年から実施されています。日本でも文科省が英語学習を小学3年に前倒しして取り入れられる計画です。
英語の国際的な検定テストも近年異常なほどの多様な広がりを見せ、英語資格の覇権争いでもあるように感じることがあります。例えば、TOEFLテストひとつをとっても、 TOEFL-IBT、TOEFL ITP Test、TOEFL Primary Test、TOEFL Junior Test で TOEFLファミリーを形成して、このテストの国際的シェアの拡大を目指しています。TOEFLテストの中では、TOEFL Junor Test が英語を母語としない若年向け英語力測定テストとして、日本では文科省が推奨テストとして認定しています。
TOEFL Primary Test が8歳以上の受験者を想定しCEFR のA1-A2、 TOEFL Junior Test が11歳以上でCEFR A2-B2レベルをカバーする測定テストに設計されています。これ以上のレベルは、TOEFL-IBT、TOEFL ITP Test の上位テストでCEFR C1レベルまでをカバーしています。TOEFLテストは2014年現在、全国の8会場(札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡)で実施されています。
ETSは、「TOEFLテストは、習熟レベル・認知レベル・年齢レベルに応じて作成された課題を通して、コミュニケーションスキルと英語学習者の英語運用能力を測定できる英語検定」であると発表しています。アメリカ高校交換留学には、TOEFL-IBTテスト、または、TOEFL Junior Test のスコアを利用して申し込むことができます。

UKiset の登場

UKTest英国中等教育課程(日本の中高等学校レベルの教育機関)への進学英語能力適正テスト UKiset(ユーケー・アイセット)が昨年より発表され、昨日、日本の英国教育省の出先機関 British Council で紹介されました。このテストは、主にイギリスの私立高校、ボーデイングスクール(寄宿舎制高校)への英語能力入学適正試験として開発されて、2013年よりインターネットを利用したオンラインテストとして運用が開始されて、世界的な広がりを見せています。テストの対象者は英語を第二言語とする10才~17才の学生で、イギリスの中等教育課程に留学を目指す生徒の能力適性を計ります。試験の時間は約2.5時間で、英語の「読む、書く、聴く、話す」に加えて、「英国学校の学習適正」を計る5つのセクションで構成されています。英国の教育財団 Gabbitas Education により企画されて、ケンブリッジ大学語学センターによって開発された背景から、IELTSのテスト形式に相違するパターンのテストです。ライティング・セクションは自分の意見を英作文形式で述べなくてはならないために、この年代の日本の生徒には極めて難しい取り組みといえます。従って、このテストを受験するためには、少なくとも日本のインターナショナル・スクール等で専門的な英語教育を受けているか、または UKisetの受験対策指導を特別に受けて受検の準備を行う必要があります。日本では、東京の British Council で受験料£160(変更の可能性有り)で予約受検ができます。今後の見通しとして、イギリスの高校留学は、このテストの普及によって難しくなることが予想されます。

TOEICテストについて

TOEICテスト(トーイック)は Test of English for International Communication の略称で、英語によるコミュニケーション能力を幅広く評価する世界共通のテストで、世界約61ヶ国で実施されています。公式テストとIPテストがあり、IPテストは団体特別受験制度によるもので公開テストをTOEIC委員会IIBCへの登録により団体一括受験として行うものです。
TOEICテスト結果は合否ではなく、10点から990点までのスコアで評価されます。評価の基準は常に一定であり、受験者の能力に変化がない限りスコアも一定に保たれます。これにより受験者は正確に現在の英語能力を把握できたり、目標とするスコアを設定することが可能です。ListeningとReadingという受動的な能力を客観的に測定することにより、SpeakingとWritingという能動的な能力までも含めた、英語によるコミュニケーション能力を総合的に評価できるように設計されています。テストは英文のみで構成され、その国独自の文化的背景や言い方を知らなければ解答できないような問題は排除されています。
公開テストは現在IIBC主催により日本国内主要都市で毎月受検ができます。海外では韓国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスでも現地の委託機関によって開催され、受検が可能です。今回受検不正があったイギリスではこの委託機関の管理不備によるものと指摘されています。
IPテストは、企業・官公庁・学校等では2014年度に約2960団体が採用しています。企業では自己啓発や英語研修の効果測定、新入社員の英語能力測定などといった目的の他、海外出張や駐在の基準、昇進・昇格の要件としても利用されています。大学・短大では英語課程の単位認定や推薦入試などでも利用され必修とされています。

TOEICが英国政府より認定取り消しに

toeic1英語力の証明資格として、現在も最も広く使われている国際的な英語検定試験であるTOEICテストと、TOEFL-IBTテストが、先月から急遽イギリス・ビザの申請、査証更新の申請、イギリス国内居住権の申請などの公式な手続きに使えなくなりました。これにともない、近くアイルランドでも同様の措置がとられる可能性があります。すでに、イギリス政府の Home Office(ホームオフイス==英国法務省入国管理本部) のウエブサイトでも2014年5月現在時点で、TOEICテスト、TOEFL-IBTは、査証申請時の英語力証明としての指定テストのリストからは削除されています。
同時に、このテストの主催運営をしているアメリカの非営利団体 ETS (Education Testing Service)も、イギリス国内でのこれらのテストの受験預託業者による違法行為を正式に確認したために、イギリス政府内務省と締結されていた英語力認定試験としてこれらが認められなくなったことを発表しました。今回の出来事は、このテストのイギリス国内での受験に際しての不手際に起因するものとされますが、今後これらのテストの信頼性が他国にも影響を及ぼす可能性があります。同時に、現在ビザを申請している留学生や、ビザ申請のためにこれらのテスト受験準備を進めてきた留学生たちに多大な影響が出ることは免れません。今後はイギリス留学の英語力証明として、ケンブリッジPETや、IELTS(アイエルツ)が有効な検定試験と定められたために、これらの試験の国際的なシエアが短期間で伸びることが予想されています。

IELTSアイエルツの台頭

aielts日本では、TEAPテイープが開発され、2013年より高校生の私立大学受験の英語試験として取り入れられている現状を前回のブログで紹介をしました。経済やビジネスシーンの国際化と同様に、国内の英語教育もボーダーレスな環境のもとで急激な国際化を求められています。
日本の高校生の英語検定といえば、「英検」が中心でした。その理由は、英検の準2級~準1級の試験問題がセンター試験英語や国立大学入試に類似していたため、英検を修得することで大学入試を克服できるというメリットにありました。これを他の英語検定試験である TOEIC Bridge、TOEFL Junior、 GTECなどが追随してきましたが、今後はIELTSアイエルツが急進する可能性があります。IELTSは英語の母国イギリスが世界に誇る英語検定です。このテストの原型であるケンブリッジ英語検定試験は80年以上の歴史のある格式の高いテストです。このテストで7.0バンドスコア(9.0満点)を達成すると、ケンブリッジ大学やオックスフォード大学に出願ができます。さらに、イギリスの査証申請、労働許可、居住許可の申請まですべてがこのを英語検定証明で賄えるということで、イギリスの教育省が「高校留学から永住権まで」の言語資格と正式に制定しました。現在イギリスの学生ビザを申請して入国許可を得るにはIELTSなしでは実現が不可能です。IELTSの試験開催センターも整備され、世界中のほとんどの都市で受験ができるようになりました。日本では、英検協会がこのテストの運営を受託し、日本国内の多くの都市で通年で IELTS試験を開催しています。競合が発生したときは、常に格の高いものやサービスがをシェアを伸ばしてiきた社会現象は英語の世界でも同様かもしれません。

TEAP英語試験の発表

teap_circle東京大学では、大学入試に先行して院試(大学院入試)の英語試験は、ほとんどの学部でTOEFL-IBTが採用されることが決定しました。これに追随して、京都大学、大阪大学も、将来TOEFL-IBTを英語試験として採用する可能性があります。また、東京大学の学士課程も出願条件としてTOEFL-IBTのスコア利用が検討されています。大学がこれらの実用型英語試験を取り入れて受験条件とするひとつの理由は、大学の国際ランクでの格付けにあります。日本の大学で現在世界100位に入る大学は、前述の3大学に限定されています。2014年の日本の総理大臣談話として、今後10以上の大学を世界大学100位にランクインさせたいというアナウンスがありました。その候補に挙がっているのが東北大学、九州大学、北海道大学、名古屋大学、一橋大学などで何れも優秀な大学です。世界大学ランクの上位に位置する多くの大学は、ハーバード大学、MIT、ケンブリッジ大学、ロンドン大学群カレッジ、UBCなど英語圏の大学です。これらの大学は各国を代表する名門校ですが、世界の大学ランク格付けは大学院の研究論文の引用数に左右される場合が多いため、この論文を英語で発表している大学の評価が高くなりやすい傾向があります。英語による学問に限らず、英語の歌、英語の書籍、英語のインターネット情報は「英語という言語の優位性」で何れのマーケットでもシエアを高めることができています。日本の大学も高度な英語能力を持った生徒を養成し、大学の学問資源の英語による国際化を計ることが不可欠になりました。これらの影響もあって、大学受験での実用英語検定の利用が促進されている訳です。同時に、日本の英語教育の変革も急速に進んでいます。今年は、TEAPティープ英語検定が出現しました。このテストは上智大学と英検協会が「高校生のアカデミック英語力を判定するテスト」としてCEFR基準によって企画されました。関西大学、中央大学の一部学部受験でも取り入れられる予定ですが、英語系や国際系と称される大学はこの英語検定を大学出願エントリー条件の一つとすることが予想されています。

高校生に求められる英語力

今回は、高校生留学の見地からではなく、日本の高校生が国際時代と称される現代に求められる英語力について考えてみたいと思います。日本の学生の英語検定として最も普及している「英検」を基準として考えると、一般の高校生は、最低準2級は到達したいレベルです。大学受験のセンター試験の英語レベルを考えてこのテストで高い点数を目指すためには、2級を難なく克服して、準1級の取得を試みておくべきでしょう。準1級レベルに合格できた高校生は、長文読解、ライティング、英会話の発話も上手にこなせるので、国立大学二次試験でも高得点を期待できます。英検準1級レベルであれば、高校留学に参加しても安心して海外の生活を送れます。高校生で英検準1級を持っている生徒は全国で5千人程度と少なめですが、稀少であるからこそ価値がある資格なので、この検定に高校年代に合格するために遅くとも中学2年時点から家庭教師、外国人講師、英会話学校などに通って英語の特別学習を充実することを推奨します。注意することは、語彙文法学習を主に教えている塾で学ぶのではなく、「実用的な英語を反射的に運用できる」先生のもとで学習を行うのが理想です。今後はリスニングにも重点がおかれるために、発音が正確で、リスニング指導や長文読解の指導に長けた先生が最適です。現在、日本の大学の入試制度は変革期にあり、特に英語試験が実用的なテストへと大きく変貌しようとしています。この「実用的な試験」とは、TOEFL-IBTやIELTSを示すものです。難関といわれる上位大学から TOEFL-IBTそのものか、このテストの本質に近い「4スキル型」での英語入試が主流になることは間違いありません。次回はもう少し詳しくこの話を続けたいと思います。

英語検定での英語力比較

この高校生留学ブログをご覧頂いた生徒さんから、先日、各英語検定試験の英語力評価比較インフォメーションが欲しい、とのメールを頂きましたので、今回はその参考となる比較表をもとに英語能力レベルの説明を行います。以下に示すのがエース外語学院の調査提供による各英語検定試験の点数の比較と、受験者の英会話力判定です。
TOEICテスト、TOEFL-IBT、英検を一線上で比較するのは各検定試験のスタイルが異なることから簡単ではありませんが、皆様の今後の学習の参考として頂くために記載しました。通常のTOEICテストは、リスニングとリーディングの2セクション990点満点評価すので、TOEFL-IBTテストの4スキル型テストとはテスト形式が異なるため、スコアの相関関係はあくまで比較の参考とされるものです。近年はこれらのテストに加えて、ケンブリッジ大学が開発して英国教育省委員会、豪州教育省が開催するIELTS アイエルツが英語検定として急激に普及してきました。また高校生では、GTECやTEAPテストなど、日本の大学進学に向けた汎用英語能力テストを受ける機会も多くなっています。将来は、学生・社会人を問わず、これらの新しい英語検定試験を取り入れて、個人の英語能力を測る機会が増えることが予想されています。
hyo2