留学ビザ申請の健康診断

検疫、伝染病予防の観点から、ビザの申請にあたって健康診断を義務化している国があります。日本はWHOに加盟して、国内の検疫状態が先進国の制度と互換性がある場合が多いのですが、オセアニア諸国であるオーストラリア、ニュージーランドの就学・就職ビザ申請には規程の健康診断が義務付けられています。この健康診断は、どこの病院でも受けられるものではなく各国政府大使館が指定した病院やクリニックで受診することになります。
中国地方の留学生や就学者は、岡山、広島の病院施設で受診できない場合が多いので、神戸市の海生病院国際検診センターや福岡市の結核予防会病院で多くの方が受診しています。未成年者の場合は、保護者同伴での検診なので事前に予約をする必要があります。
この健康診断の代金は、内容によって2万円~3万円掛かるので思わぬ出費となります。まれに、血液検査で異常が発見されると、再検査となり時間と経費がばかになりません。
さらに、生化学検査や伝染性の異常、例えば肝炎などが発見されるとビザの審査に相当の時間が必要になることがあります。
留学を目指す方々は、普段から健康に留意して健全な生活に努める必要があります。さらに、自分の神経的な病変にも敏感である必要があります。健全な精神は健全な肉体に宿る、充実した留学も健全な肉体に宿るという事実は否めません。
カナダやアメリカへの留学生には、留学先より予防接種経歴や健康状態の申告が課せられ、不足の場合は接種の追加が命じられます。予防接種歴を母子手帳などでしっかり確認することが重要です。
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留学生に迫る大学センター試験

大学入試センターが2018年1月13日と14日両日に全国で一斉実施をする大学センター試験の志願者数を発表しました。前年度より増加をして約58万2千人が受験する予定とのことです。この内、高校の現役生は約47万人で受験生全体の8割を占めています。過去に多い年には70万人の大学進学者が受験したこのテストも、今回のテストを最後に、来年以降は受験者数が減少すると予想されています。
海外に留学して今年外国の高校を卒業したアメリカ高校卒業生、カナダ高校卒業生、オーストラリア・ニュージーランド高校修了者も、日本の国公立大学や難易度の高い学部進学を目指す生徒はこの試験を受験して大学に進みます。海外からの高校留学帰国子女は、今年の夏から秋に開催された「帰国生特別選抜試験」で多くの生徒が進学先を決めていますが、広い範囲の大学学部を希望するケースでは、例えば、医学・薬学・理学・工学系の大学を目指す帰国生は大学センター試験方式での出願になります。
ところで大学入試センターは、2020年に現在のセンター試験に代わる「大学入学共通テスト(仮)」に移行されます。この新方式のテストは先月、トライアルで模擬試行調査の問題を公表しています。興味のある方は毎日新聞のサイト(https://mainichi.jp/ch171294103i/)にサンプル問題と正答が掲載されているので参照して下さい。英語の試験に関していうと海外留学生には有利な試験ですが、国語、数学両科目は充分な事前学習を行わないと高得点は難しくなるでしょう。