アメリカの元大統領ドナルド・トランプ氏が、関税交渉に際して「Japan is very spoiled(日本は非常に甘やかされている)」と発言し、
またしても話題となりました。
この「spoiled(スポイルド)」という英単語、いったいどのような意味で、どんなニュアンスを持つのでしょうか?
トランプ氏の発言をきっかけに、「spoiled」という言葉の意味と使い方を解説します。
■ “spoiled” の基本的な意味とは?
「spoiled」は形容詞で、直訳すると「甘やかされた」「わがままに育った」という意味になります。
典型的な定義:
spoiled(形容詞)
必要以上に手をかけられ、わがままになった、依存的になった状態。
■ “spoiled” の使い方(日常英語での例)
- 子どもに対して
That child is so spoiled. His parents give him whatever he wants.
(あの子はとても甘やかされてるよ。親が欲しいものを全部与えてる。)
・もっとも一般的な使い方です。わがままで礼儀のない子どもに対して使われます。 - 大人に対して
She’s a spoiled celebrity who demands special treatment everywhere.
(彼女はどこでも特別扱いを求める、甘やかされたセレブだ。)
有名人や富裕層が、当然のように特別待遇を期待するような態度を批判する際に使われます。
- 国家や集団に対して(政治的文脈)
Some countries are spoiled by foreign aid and lack independence.
(いくつかの国は、援助に甘えて自立できていない。)
・ここでようやく、トランプ氏の発言とつながります。
■ トランプ氏の「Japan is very spoiled」の意味
トランプ氏は、「日本はアメリカに守られすぎている」「アメリカが一方的に負担をしている」
といった趣旨の発言をたびたびしていませす。
今回の「spoiled」発言も、その延長線上にあります。具体的には:
アメリカが日本の防衛を支えすぎている
経済面でも日本に有利な取り決めがある
日本は自分たちで責任を取るべき時だ
という主張を、「spoiled(甘やかされすぎている)」という一語で表現したわけです。
本来、この単語の意味は「疎外されている」というのが基本的な和訳になります。
■ “spoiled” はポジティブ? ネガティブ?
結論から言えば、spoiled はほぼ100%ネガティブな意味で使われます。
例え冗談っぽく言っても、基本的には「もらいすぎて当然と思っている」「依存している」という批判的なニュアンスがあります。
You’re spoiled ? breakfast in bed every day!
(君、甘やかされすぎだよね。毎朝ベッドで朝食って!)
このような言い方でも、やや皮肉を込めた表現です。
■ 一言で状況を印象づける“spoiled”
「spoiled」はシンプルな単語ですが、使い方によっては相手を強く批判する武器にもなります。
特に国家間の関係や、企業・個人の行動に対して使うときには、感情的な反応を引き起こす可能性があります。
トランプ氏の発言は、単なる言葉選びではなく、アメリカ国内の「不公平だ」という声を代弁する戦略的な表現とも言えるでしょう。
これに対して、日本はどのように反論すべきでしょうか?
いや反論しないべきか、意見の分かれるところです。