大学センター試験の終焉

 平成最後の年である平成31年も、3月に突入して、中学校、高等学校、大学で一斉に卒業式が行われるシーズンに入りました。先月末に行われた国公立大学2次試験(個別学力検査テスト)の終了で、今年度のほとんどの大学入試も終わりました。そして春が来れば、いよいよ入学式が行われる季節に入ります。
 ところで、これまで私たちが親しんできた「大学センター試験」制度も終了を迎えて、平成32年度からは、「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」と文部科学省が示す新方式の大学入試が導入されます。この試験は、現在予備校などの教育機関のサイトで「大学入学共通テスト」と称されています。
 新方式の大学入試では、現在までのマークシート式が主流であった問題形式から「知識の理解と思考、判断力、そして表現力を重視した内容」の、記述式問題を多く含む試験になります。英語教科では「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を評価する民間資格、検定試験の活用も示されています。特に英語の国際能力基準であるCEFRとの対応関係について一定の思慮の元でカリキュラムレベルが取り入れられる、ある意味画期的な取り組みが行われていると言えます。
 今年は、新方式テストに関する検証と試行調査のためのトライアルとして「プレテスト」が実施される模様です。平成の終わりとともに大学入試も大きく変化していくことになります。