留学生は身につけたい危険予知力…自分の身は自分で守る習慣

今年も、留学生の充実した海外での楽しい生活を知らせるコラムや、逆に悲惨な海外での事故の悲しい報道などがありました。年間1000万人以上が外国に渡航して、さらに留学生、ワーキングホリデー・メーカー、海外インターンシップ、ボランティア留学参加で渡航する若者が数十万人に上る現在、ぜひ皆さんに身につけて欲しいものがあります。それは、「危険予知力」と呼ばれる能力です。もともと、人間には、感覚的に「この先に行くと危ない」とか「この人は危険」、「ここに長く居てはいけない」というような持って生まれた第六感による察知能力があります。これは個人差こそあるものの、誰でもが持っている本能的な能力です。留学生は、これを外国に行く前に研ぎ澄ます練習をすることを勧めます。この練習は、決して難しいものではありません。例えば、海外に行く航空機の中で、瞳をとじてイメージの中で、自分が怖かった時の感覚を思い出すイメージ・トレーニングをすることで身に付きます。外国という未知の所に行くという緊張感を持つことは、自分の身を自分で守るという意味で重要です。さらに、アメリカに到着して、その空港を出る時に「ここはアメリカだ、日本とは違う」と3回程度か唱えると効果が上がります。この危険予知力を研ぎ澄ますと、「ここに物を置いて、この場を離れると盗まれるかもしれない」「こんな闇夜にハイウエイーをドライブすると事故に遭うかもしれない。出発は明日の朝にしよう。慎重に自動車を運転しょう」「この外国人の人は親切なようだけど注意しないといけない」という事故アラームによる助言が、外国生活の状況に応じて自分の中に自然に鳴り響くようになります。備えあれば憂いなし、ぜひやって見て下さい。効果があります。

届いた悲報…またカリフォルニアで留学生死亡事故発生

このブログでは、今年の9月から、海外で発生した日本人留学生を含む外国への日本人旅行者が実際に直面した事故の例や、海外留学保険システムの重要性、さらには海外旅行保険の現況をお話ししてきました。留学生を含む日本人海外旅行者の怪我・病気の入院・単純治療や、さらには携行品盗難紛失、当事者が加害者となったケースの損害賠償請求などの案件で大手の保険会社に保険金が請求されたケースは年間60万件に上がるといわれています。2014年の日本人旅行者の集計数が1千万人を超えた現在、外国に旅行する方々は「旅行者としての自己認識」が必要だといえます。「自分には何も起きない」、「私だけは大丈夫」という考えを「外国では事件が発生して自分が直面することがある。その時はしっかり対応しよう」という意識を持って日本を旅立つ必要があります。旅行中にパスポートを紛失しただけでも、そのショックは想像以上に大きく、さらに旅行プランや留学生活の継続が、パスポートの再発行手続きにかかる経費と時間で台無しになるものです。パスポートの再発行は、戸籍抄本があると短期で可能ですが、それが難しい場合はパスポートのコピーを所持し、留学生の場合は渡航先国学生ビザのコピーがあれば再発行の時間を短縮することができます。万一の盗難に備えてクレジットカード番号の控え、パソコンデーターのバックアップをしておけば、被害を最小限に納めることが出来ます。「備えあれば憂いなし」は海外渡航者に対する教訓となる言葉です。
さて、先日も、また日本人留学生の自動車事故での悲しいニュースがテレビで報道されました。アメリカのカリフォルニアで、日本人留学生が交通事故を起こして死亡しました。留学生は、十代、二十代の若者が多く、彼らの事故の報道には心が痛みます。

大阪出身の日本人留学生が死亡 米カリフォルニア州で4人死傷事故 
【ロサンゼルス=中村将】米カリフォルニア州パームスプリングズ市近郊の高速道路で11月29日に、ワシントン州の大学に留学中の日本人女子学生4人が乗った乗用車が事故を起こし、1人が死亡、3人が負傷したことが2日、分かった。地元メディアが報じた。
地元警察の調べでは、4人は29日の午後1時50分ごろ、高速道路を走行中、中央線を越えて反対車線にそれ、横転した。4人のうち数人が車内から投げ出されたという。
報道によると、死亡したのはヒロオカ・ヨシコさん(22)=本籍地大阪府=で、19~22歳の3人が負傷。パームスプリングズ市内の病院に収容されたが、うち1人は意識不明の重体という。4人はいずれもワシントン州のセントラル・ワシントン大学に留学中だった。
地元警察は、だれが運転していたかなど、事故当時の状況を調べている。現場は、メキシコ国境から北へ約100キロ。今年は日本人留学生の海外での自動車事故が多発している。-産経新聞ネット版より引用-